インターネットとヨガ


ヨガの教えは古来より人から人へと伝えられてきました。

古代のヨガの哲学書「ウパニシャット」は、「ウパ」が近くを意味して、「シャット」が座るを意味します。

つまり哲学の教えは先生を囲んで近くに座って話を聞いていたということになります。

なぜ、そのようなことが必要かと言うと、哲学の教えは、目に見えない意識の伝搬でもあるのです。

 

○ インターネットと意識の影響

ヨガ哲学が生まれた古代と較べて、現代は情報化社会と言われるように、膨大な情報交換が行われております。

そして、その情報を扱う上で、インターネットは非常に重要な役割をしており、もはやインターネットを使わない日は無いというぐらい、日常的に使われております。

しかし、FacebookやTwitterなど、SNSなどは使い方によっては、人間関係に問題が生じたり、精神的に悪影響を及ぼすことも指摘されています。

なぜならば、様々な人々の言動に大量に触れることによって、そうした人々と自分を比較してしまい、自己嫌悪に陥る場合があるからです。

インターネットの情報をただ無意識に受身的に受け取ると、負の意識も増大していく可能性があるということです。

考えてみれば、今までの人類の歴史で、過去に人が実際に交流して来た人数と、現代においてインターネットで交流する人の数は、比較にならないものです。

 
例えば、他人のランチの食事内容から旅行の様子まで、ありとあらゆる他人の情報にさらされているのです。

そのような時、自分自身に軸がないと、他人の価値観や自己顕示欲に翻弄されてしまい、自分自身を見失う原因にもなりかねません。

 
しかし、SNSを通して得る劣等感や優越感、その両方の感情そものが、エゴによるものであることに気づく必要があります。

 
エゴにとってみれば、他人と比較することによって、劣等感や優越感を生み出すことにより、「私」という存在を認識させ、その「私」による束縛を作り上げているのです。

 
つまり、そのどちらの感情も、「私」を強烈に意識させ、それに因われた状態なのです。

 

○ 気づきと連帯感

それでは、インターネットは、負の側面しかないのかというと、決してそうではありません。

自分と同じ価値観や意識を持っている人同士の交流が、時空を越えて可能になった時代でもあります。

古来よりインドでは、ヨガ哲学を通して自己束縛からの解放を目指す人々が集まることを、サットサンガと言います。

 
サットサンガとはサンスクリット語で、サット(真理、純粋なもの)のサンガ(集まり、同席)を意味します。

 
現代は、インターネットを通じて、その時間や場所に囚われないで、サットサンガが可能となっている時代でもあります。

それによって、お互いに直接自分達の気づきや意識の持ち方について、様々な人と意見交換ができる時代となっております。

その意味では、現代人は史上かつてない規模で、地域や国境を越えて繋がりを強められる時代といっても良いでしょう。

 
アートマンと言われる自分の本質は、個々に宿っており、それは本質的に1つに繋がる存在でもあります。

 
インターネットの同時性と繋がる力を持ってすれば、我々一人ひとりのアートマンが、覚醒することも可能です。

 
つまり、インターネットの利用は、エゴを詰めてしまう場合もあれば、アートマンを覚醒することもできる、言わば両刃の剣でもあるわけです。

 

○ メールマガジンの発行に向けて

こうした時代だからこそ、我々はインターネットをより有効に利用して、自分たちの幸せへと利用していくべきだと感じます。

特にメールマガジンは、一人ひとりと繋がることが出来、またそのメールは自分の都合が良い時間に、ゆっくり読むことができます。

 
また、私自身どんなにクラスを開催しても、実際にお会いして直接話しのできる機会は、物理的に限界があります。

 
しかし、メールマガジンに日々の気づきを書いて送信すれば、圧倒的に伝搬力もあり、自分の限界を越えて伝えることが可能です。

 
その為、現在メールマガジンの発行に向けて準備しております。
より体系だって、ヨガの哲学を判りやすく学びたい方に向け、内容を充実させた構成にして行きます。まもなく発行されるメールマガジンにご期待ください。


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この記事の著者

ユキオスダルシュナヨガ主宰

ヨガ歴20年、ヨガ指導歴13年。日本で最も有名なアシュタンガヨガスタジオIYCほか、国内著名ヨガスタジオ、スポーツジムにて指導経験を積む。取得した指導者養成資格多数。近年は、ヨガ哲学をテーマにワークショップを数多く開催する一方、ティーチャートレーニングにて後進ヨガインストラクターの育成にも力を注ぐ。

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