ヨガを続ける7つのコツ 第三条 「言い訳をするな」


第三条 「言い訳をするな」

○ 何も変わらない自分

ヨガを始めようとしたきっかけは、人よって健康や美容の為、ストレス解消、運動不足解消など様々ですが、現状の自分からより良い状態に改善したいことが、根底にあると思います。

しかしヨガをせっかく始めても、同時に人は常にそれを辞める理由を無意識に探しています。それが即ち、「言い訳」となります。

人間はどんな事でも現状を改善させるには、「行動すること」以外に、自分を変革することは出来ません。

しかし、自分ではそれを判っていても、頭でいろいろ考えてしまい、行動することを辞め、その結果現状と何も変わらない生活を続けて行くのです。

では、なぜそのようになってしまうのでしょうか。
それは、「私」という意識は、根本的に自分自身を束縛して、身動きさせない様にしているからです。

その状態をヨガでは、「タマス」という言葉で表現し、怠惰な状態として、もっとも束縛の強い状態と定義しています。

つまり、普段の生活の中で、自分の中での「言い訳」の多さが、自分自身の束縛の強さのバロメーターとなります。

○ 人間の3つの苦しみ

ヨガのクラスで、「Om Shanti Shanti Shantih」と、シャンテイという言葉を三回唱えます。

シャンテイとはサンスクリット語で、意味は3つの要素に対して、平安あれと言っているのです。

ではどんな3つの要素に対して、平安あれと言っているのでしょうか。

それは、人間を苦しめる3つの要素です。

1番目が、大自然から来る苦しみです。
地震・津波・台風など、人類は様々な自然災害から苦しみを受けて来ました。

2番目が、生きとし生けるものからの苦しみです。
小さいものであればウィルスなど菌から、様々な生き物が自分を苦しめます。

そして3番目が、究極的な苦しみです。それが「自分自身の束縛」です。
つまり、自分自身が作り出した苦しみが、1番自分を苦しめるのです。

 
ヨガ哲学では、このように人間の苦しみのメカニズムを分析して、それを解消させようとしているのです。

○ 自己を自己の友とする

ヨガの経典でもある「バガヴァッド・ギーター」では、「自分自身の束縛」から来る苦しみの扱い方について、次のように語っています。

「自ら自己を克服した人にとって、自己は自己の友である。しかし自己を制していない人にとって、自己はまさに敵のように敵対する」第6章6節

つまり、日頃から「言い訳」が多く、それによって行動しない人は、まさに自己を制していない人の典型となります。

そして、自己を制して行くには、「言い訳」をせずに、自己改革の為に行動を起こして、何事も実践することが大切なのです。

ヨガはそうした意味で、徹底した実践主義で、現実に向き合い自分を向上させて行く、良きツールなのです。

 
私はそのような素晴らしいヨガを、一人でも多くの人が実践して、自己が自己の友であるような、理想的な生き方ができるように願っております。

 

Youtubeサイトにてクラス映像「ヨガを続ける7つのコツ」をご覧いただけます。


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この記事の著者

ユキオスダルシュナヨガ主宰

ヨガ歴20年、ヨガ指導歴13年。日本で最も有名なアシュタンガヨガスタジオIYCほか、国内著名ヨガスタジオ、スポーツジムにて指導経験を積む。取得した指導者養成資格多数。近年は、ヨガ哲学をテーマにワークショップを数多く開催する一方、ティーチャートレーニングにて後進ヨガインストラクターの育成にも力を注ぐ。

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