ヨガを続ける7つのコツ 第四条 「場所にこだわるな」


第四条 「場所にこだわるな」

○ ヨガは圧倒的に効率が良い運動

ヨガを運動の視点で考えると、あのマットの広さで全てが完結してしまう点で、他に類を見ないと思います。

また、基本的には道具も必要なく、自分の体重の負荷のみで身体を柔軟にして、尚且つ鍛えることもできます。

ランニングやテニス、水泳などに比べたら、比較にならないほど、ヨガはどんな場所でも練習可能な運動でもあります。しかも、相手を必要とせず一人で行えるので、基本的に自分の好きな時間にできるものです。

その上、実質的に健康増進や精神面にダイレクトに効果を発揮する点では、他の運動より非常に優れています。

これだけの好条件であるにもかかわらず、ヨガのスタジオに行くことができないからとか、家ではヨガをする環境が整わないから などと言い、ヨガを実践できない人が多くいます。

もちろん、理想的にはヨガに集中しやすく環境が良いことに越したことはありませんが、それが整わないからヨガを辞めてしまうと言うのは本末転倒したことになります。

何事も、先ずは実践するとこが最優先で、その後に環境を整えればいいことです。

その点、ヨガは他のどんな運動よりも、遥かに実践しやすい運動だと言えます。

○ 理想的な場所とは何か

かつて、あるヨガの生徒さんで、ヨガが大好きになりヨガの理想的な環境を作ろうと、ヨガ部屋を作った人がいらっしゃいました。そのこと自体はとても素晴らしいことなのですが、問題はその後でした。

その人は部屋を作ってから、逆にヨガの練習から遠のいてしまい、ヨガをあまりやらなくなってしまいました。

なぜそのような事態になってしまったかと言うと、人は理想を追求すると、それが整わないことを「言い訳」にしてしまい、結果的に実践しなくなってしまうのです。

良く完全主義の人が陥りやすい誤りの典型です。

 
いくら日本の住宅事情が良くないと言っても、ヨガマットを敷けるスペースがないということは無いと思います。

 
実際最近の私は、仕事が非常に忙しく、スタジオに行く時間もないので、毎日 自宅で練習をしています。昨年スタジオで練習したのは、僅かに1日だけでした。

そして自宅では、ヨガ部屋など贅沢なものを確保するスペースは無く、ペットのうさぎ小屋とキッチンとの間の僅かなスペースで練習しております。

ですから、私以上にヨガに対して、時間も場所もより良く確保できる方は、多くいらっしゃると思います。

○ すべてはマンイドのオンとオフ

ヨガでは、この世は相対的世界で成り立っている、幻の世界(マーヤ)であると説いています。相対的とは何かというと、相反する2つの要素があって、世界が認識されるということです。

例えば、「良い」は「悪い」という概念がないと成立しないし、時間は「過去」と「未来」があって成立し、「光」があって「闇」があり、「自分」があって「相手」が存在するということです。

そして、その相対的なものに執着すればするほど、人は迷いの世界に入り込み、自己束縛を強めてしまうとヨガの経典は説いています。

ですから何事も、そのどちらかに固執すればするほど、身動きがとれなくなってしまうのです。

 
先に紹介したヨガ部屋を作った生徒さんも、ちゃんとしたヨガをしなければいけないと こだわりを持ち、それが原因で身動きがとれなくなってしまったのです。

 
良く言われる三日坊主も、さあこれから「しっかりやるぞ」と強く思えば、かならずその反動が来て、三日後には辞めてしまうのです。

結局のところ人間は、モチベーションを高め続けることは不可能で、必ずその反動が来るのです。

 
では、どうしたら良いかというと、何事も「オン」と「オフ」とを区別せずに、坦々と実践することなのです。

ヨガでも、仕事でも、さあこれからやるぞという「オン」の意識を持ってやると、その「オン」のスイッチを入れることが、だんだん大変になってしまうのです。そして、その反動として、「オフ」に執着します。

そのように「オン」のスイッチを入れるのが大変であるのなら、自分のマインドが作り出す「オン」と「オフ」のスイッチを取り払えばいいのです。

 
毎日のヨガの練習も、「さあこれからやるぞ」とわざわざマインドのスイッチを入れるのではなく、毎日何も考えず呼吸をするがごとく自然に、「場所にこだわらず、マットに立つ」ことが大切です。

 
それこそが、ヨガを長く続けていくポイントです。

 

Youtubeサイトにてクラス映像「ヨガを続ける7つのコツ」をご覧いただけます。


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この記事の著者

ユキオスダルシュナヨガ主宰

ヨガ歴20年、ヨガ指導歴13年。日本で最も有名なアシュタンガヨガスタジオIYCほか、国内著名ヨガスタジオ、スポーツジムにて指導経験を積む。取得した指導者養成資格多数。近年は、ヨガ哲学をテーマにワークショップを数多く開催する一方、ティーチャートレーニングにて後進ヨガインストラクターの育成にも力を注ぐ。

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