クラスで生徒さんから、ヨガの先生だから、練習する時間が沢山あるのでいいですねと言われます。しかしこれは全くの誤解で、私ほど時間的肉体的に、練習する上で障害がある人も少ないと思います。
身体的には、私はヨガを始める前、今より15キロ以上体重があり、背中に脊髄腫瘍を患い、肩や背中はカメのように固く、その上毎日痛み止めを飲まないと眠れませんでした。
時間的には、今でも平日はシステムエンジニアとして、毎日会社でパソコンの前に10時間近く座って仕事をしています。その上更に余った時間でヨガスタジオでヨガを教え、自宅ではヨガの勉強をしているので、本当に練習する時間を確保するのが大変です。
○「考える前に実践」
初心者が、ヨガのポーズを見て、自分はできないからやらないとか、自分にはそんな上手にポーズができないと言って、ヨガを諦める人が多いのですが、誰でも練習する前は、上手くポーズをとれないのは当然のことです。私も始めは身体が固く、前屈によって心が平静になるなど信じることができませんでした。
しかし私もそうでしたが、ヨガを練習するという行動を起こす前に、うまくできないイメージは、自分の頭で勝手に決めつけているだけなのです。
ヨガはあらゆる意味で行動すること(カルマヨガ)が、もっとも大切とされています。ただ頭の中で考えていても、実際に行動しなければ、何も自分を変えることはできません。
私はヨガの練習をする上で、上記のように様々な障害がありましたが、ただ単純に時間を見つけて、日々坦々と練習を続け、今があるのです。
非常に、シンプルで単純なのですが、ただ練習するという、この簡単なことが出来ない人が非常に多いのです。つまり、行動する前に考えすぎてしまうのです。
特に上達しようとか、美しいポーズをしようとか、いろいろ考えるのではなく、素直にからだを動かして、その身体の反応を率直に楽しんでみるだけでいいのです。
○「言い訳と心の束縛」
また、せっかくヨガを始めて、ヨガの良さを知ったのにもかかわらず、ヨガを辞めてしまう人がいます。
なぜヨガの良さを知っているのに、辞めてしまうのでしょうか。
それは自分のエゴの声が、ヨガができない理由や言い訳を並べだし、頭の中で自ら考え出して、ヨガの練習をするという行動を止めてしまうことが原因です。
これはヨガに限らず全ての生活の中で、自分のエゴの声によって、人は様々な行動を辞めてしまうことが多いです。
「自分はからだが硬いから」とか、「忙しくて時間がない」とか、「今日は練習する気分ではない」とか練習する前に、頭の中で練習をやらない理由を、エゴはとても熱心に探し出して、自分自身が練習できない理由を見つけ、それに納得して辞めてしまいます。
人は心の奥で、ヨガが身体や心にとても良いことを知っているのに、なぜそれを自分で理由を見つけて辞めてしまうのでしょうか。
そのあらゆる「いい訳」の源は、エゴによるものです。つまり、自らが作り出したエゴの束縛が、行動させることを辞めてしまうのです。
○「本当の自分の声を素直に聞く」
人は誰でも、自分を本当に導く声を、自分の内側から聞くことができるのです。もっと、からだの声や本当の心の声を聞くことができれば、誰でも心身ともに健康になります。
しかし、多くの人がその声に耳を傾けず、自分の見栄やプライドや欲望などによって、本当の自分の声を素直に聞くことをしないのです。
ヨガではそうしたエゴによる束縛から解放することを目的として、本当に自分の望む生き方を導きだす具体的方法を、太古から続く人類の智慧として、人々に示しているのです。
人は誰でも、自分の本質に素直に従えば、本当の幸福に至ることができる存在です。自分以外に、そうした自分を導く声を求めても、ただ無駄に終わり、自分を迷いに導くだけです。
その永遠不変の真実を知れば、あとはただ自分に素直になれる為、ヨガという練習をただ坦々と実践するたけです。最も大切なのは、行動と学んだことの実践を、日々繰り返していくことです。
そうすれば、間違いなく今までとは違った生き方を歩むことができ、自分自身の人生に納得することができるようになるでしょう。
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