自己を高める
ヨガ哲学というと何か難しく感じて、避けてしまう人も多いかと思いますが、実際のところはとても役立つ実用書のようなものです。
自分をいかに取り扱ったら良いかを、非常に論理的に分析したマニュアルのような存在なのです。
誰でも、他人のことは良く判るのに、いざ自分のこととなるとなかなか理解が及びません。その理解し難い自分に振り回されてしまう、という経験はありませんか。
インドを独立に導いたカンジーはその愛読書であるヨガの聖典「バガバァットギーター」について次のように説いています。
「自ら自己を高めるべきである。自己を沈めてはならぬ。実に自己こそ自己の友である。自己こそ自己の敵である。自ら自己を克服した人にとって、自己は自己の友である。しかし自己を制していない人にとって、自己はまさに敵のように敵対する」
自分自身が一番身近な存在であるにもかかわらず、多くの人はその自分について理解しようとせず、また、自己を自己の友にしようとしていません。
なぜならば、自分の中には絶えず「6人の敵」が存在しているからです。それを上手に取り扱わないと、大変なことになってしまいます。
「6人の敵」
- 1) カーマ(欲望)
- 2) クローダ(怒り)
- 3) ローバ(貧欲)
- 4) モーハ(迷妄)
- 5) マダ(高慢)
- 6) マスチャリア(嫉妬)
ヨガによって、自分の中に光輝くエネルギーが創造され、これらに対抗できる自分になることが出来ます。しかし、自分の中にそうしたエネルギーが枯渇してしまったならば、自己はまさしく自己の敵となってしまいます。
ここでひとつ大切なことがあります。ヨガで作り出すエネルギーの使い方を学んでいないと、ヨガのポーズ練習で創り出されたエネルギーをこの「6人の敵」に与えてしまう、ということがしばしば起こるのです。
そういう意味で、ヨガのポーズ練習を単なる肉体的トレーニングと捉えてしまうと、そのせっかくの努力が報われるどころか、自分を苦しめてしまう原因にもなるのです。
ヨガを実践するには、ヨガの哲学を正しい指導者から学ぶことが絶対に必要になってくるのです。
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