ヨガではグル(指導者)は一人とは本当か


先日行われた、スダルシャナヨガ主催「山の日」のイベントには、様々なヨガ好きな方々に、お集まり頂き盛況の内に終わりました。

初めお会いする方でも、私のブログを読んで頂いており、リラックスしながらも、真剣にクラスに取り組まれていました。

また、古くからの生徒さんで、久しぶりお会いする方もおり、たとえ私のクラスに参加できなくとも、今でもヨガを続けられていることに対して嬉しく思いました。

当日は、午前中に陰ヨガの実践と結合組織の講義、そして、午後は「欲望」について、ヨガ哲学的観点から、その原理と人生に対する影響について解説しました。

 

○本質はシンプルで単純

私は、千葉のヨガスタジオ「ヨガソルナ」で、全米ヨガアライアンス200時間ティチャートレーニングのヨガ哲学のクラスを受け持っています。

講義が始まる前の生徒さんの様子は、哲学は難しそうで、自分にとっては退屈な時間になりそうだとの雰囲気が漂っています。

しかし、4時間という座学講義が終わってみると、皆さんあっという間の時間で、さらにもっと話が聞きたいと言われます。

その理由は、ヨガの哲学とは、自分の心が複雑にしてしまった世界を、本来あるべき姿、すなわちシンプルな世界を観る方法なのです。

そして、シンプルな世界は、とても興味深い世界なので、退屈とは無縁の世界なのです。

ヨガ哲学の講義を難しく説明する人は、本当は本質的なことを何も理解していないから、わかりやすく説明できないのてす。

 
「山の日」のイベントに参加した、渡邊さや香さんの感想の一部を、ご紹介させて頂きます。

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【生活そのものがヨガ】

インド哲学、バガヴァッドギーター、欲望がなぜ問題となるのか、気というエネルギーの通り道:筋、この世即ち、物質世界が生まれたメカニズムなどなど、一見難しそうなことを、面白く分かりやすく教えてくれる@Yukio Toyoura先生の陰ヨガ&ヨガ哲学のクラスに参加してきたよ^^

前々からずーっと参加してみたくて、ようやくタイミングが合って。

もっともっと学びたくなった。

難解なヨガ哲学を、ここまで分かりやすく面白く 語れる人ってそういないんじゃないかな。

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○ ヨガではグル(指導者)は一人とは本当か

同じように、「山の日」のイベントに初めて参加した男性の生徒さんから、別の視点での感想を頂きました。

その内容は、私の講義を受講した後、色々勉強したくて、4人のヨガの先生のクラスを受けたそうです。

すると、4人とも私の言っていることとは違うことを話して、それも内容はバラバラで、少し混乱しまたしという内容でした。

ヨガの指導者を、サンスクリット語で、「グル」と言います。その意味するところは、暗いとこから、明るいところに導くという意味です。

そして、ヨガの経典では、グルとは通常一人にすることと説かれています。

今はヨガブームとなり、日本中にヨガのインストラクターは沢山いるので、正直一人に絞るのは難しいと思います。

ヨガにも様々な流派があり、それぞれに特徴があり、それぞれに良い面があると思います。

アーサナの技法や解剖学など、それぞれに特徴があり、それぞれに対して学びを深めることは大切だと思います。

しかし、ヨガが最終的に目指す哲学的な内容について教えを受けるのは、一人が良いと思います。

なぜならば、ヨガが追求する真理は、ただ一つであり、真理は、2つも、3つもなく、ただ1つなので、その1つを指し示すだけで良いので、一人で十分なのです。

それだからこそ、指し示す真理が1つなので、その真理を指し示す内容は、誰に習っても同じはずだからです。

ここで問題になるのが、指導者の指し示す先が、ひとりひとり違っていたならば、当然言っている内容もバラバラになってしまいます。

ヨガの経典では、このような状況を、このように解説します。

『Guru dvaiyam shishyanipatahetuh』 「2人のグル(指導者)は、死をもたらす。」

私はヨガ哲学クラスで良く、ただの知識を頭の中に詰め込んでいても、意味がないことを力説します。

ただ単に、経典の内容を暗記しても、それだけではヨガの目指す方向に行くわけでもなく、逆にそういうことを知っているというプライドを生んで、脇道にそれてしまうことさえあります。

大切なのは、正しいものの見方を養うことだと説明します。

なぜならば、正しいものの見方を身につけさえすれば、あとは自分ひとりでも成長して行くからです。

因みに、私はどのような立場でいるかと言うと、自分自身についての学びを深める徒であり、

その過程で、気づきを得たことを、皆さんと共有したいと考えております。

 

Youtubeサイトにてクラス映像「ヨガ哲学クラス ~山の日特別WS~ 」をご覧いただけます。


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この記事の著者

ユキオスダルシュナヨガ主宰

ヨガ歴20年、ヨガ指導歴13年。日本で最も有名なアシュタンガヨガスタジオIYCほか、国内著名ヨガスタジオ、スポーツジムにて指導経験を積む。取得した指導者養成資格多数。近年は、ヨガ哲学をテーマにワークショップを数多く開催する一方、ティーチャートレーニングにて後進ヨガインストラクターの育成にも力を注ぐ。

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