映画「聖なる呼吸」を見て


映画「聖なる呼吸」は、20世紀初頭から近代ヨガの幕開けを演じたクリシュナマチャリア師の足跡を辿ったドキュメンタリーです。

今世界中でヨガがブームとなり、世界で3億人の人達がヨガをやっていますが、それがたった一人のヨガの師による影響が非常に大きいことを考えると、この映画はとっても興味深いものです。

 

○20世紀初頭、インドでアーサナ(ポーズ)練習をする人は、ほとんどいなかった

今でこそ、世界中でヨガのアーサナを楽しんでいる人が増え、ポピュラーなものとなりましたが、今世紀初頭は本場インドでも、あまり省みられていなった様子が、この映画で十分理解できます。

当時本場インドでは、インド哲学の伝統は脈々と伝えられてきましたが、その実践の1つであるアーサナは軽んじられていました。

アシュタンガヨガを創設したパタビジョイス師は、子供の頃に両親に内緒で、クリシュナマチャリア師に教えを乞い、アイアンガー師は、アーサナ の練習をして周囲から変わり者と思われていた事がインタビューより知ることができます。

そのような社会情勢の中で、一人孤高の如くヨガの実践、そしてその実践を世間に広めることに専念した、クリシュナマチャリア師の功績の偉大さを、改めて感じることが出来ました。

また一方で、現代はヨガが大変普及している一方で、ヨガは身体を動かす運動の1つとして考えられていますが、それが大きな誤りであることも、この映画を通じて理解できます。

もともと、クリシュナマチャリア師は、16歳でヴェーダ哲学において教師を論破して、僅か20歳代でインド哲学の6派哲学全ての最高学位を取得してしまった程の、天才であったのです。

つまり、クリシュナマチャリア師がなぜ生涯に亘って、あれほどまでに情熱を傾け、なぜアーサナの研究をしたかと言うと、そうした膨大なインド哲学の実践として、アーサナを位置づけていたからに他なりません。

クリシュナマチャリア師もパタビジョイス師も、バラモンという僧侶階級の出身であり、常にインド哲学がその背後にありました。

呼吸と連動するダイナミックの動きである「ヴィンヤサ・クラマ」も、インドの6派哲学の1つの流派、ミーマンサー学派の教えからクリシュナマチャリア師が命名していることも、映画で紹介されています。

 
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この写真は、クリシュナマチャリア師の門下生と共に撮られた写真です。
クリシュナマチャリア先生の下にいるのが子供のころのパタビジョイス先生です。

 

○ヨガの本質は人から人に伝えられる

映画の中で、1938年に屋外でヨガのポーズ練習をされているクリシュナマチャリア師動画を見て、はるか昔の出来事だと感じる一方で、その練習方法が現代に伝わり、自分もその練習をしていると考えると、ある種自分のルーツでもある不思議な感覚に襲われました。

そして現代社会で、世界中にヨガブームを起こすきっかけとなったのが、今から80年近く前にたった一人で、女性や子供にもアーサナを指導したクリシュナマチャリア師だったことに、彼の偉業は世界で賞賛されるべきです。

クリシュナマチャリア師の教えが、パタビジョイス師に伝わり、パタビジョイス師はその教えを発展させアシュタンガヨカを創設し、その教えをケンさん(出会った時からそのように言わせてもらってます) が受け継ぎ、私は14年前にIYCで、ケン・ハラクマさんにアシュタンガヨガの指導を受けました。

それまでは、ハタヨガをしていたので、アシュタンガヨガのように、呼吸と連動してダイナミックに動くヨガには、その時始めて触れ衝撃を覚えたを思い出します。

この映画を観るきっかけも、この映画の監修を務めたケンさんが、恵比寿の映画館でトークショーをするにあたり、たまたまケンさんのお招きで鑑賞させて頂きました。

ケンさん と恵比寿の映画館で 映画を見ながら、以前にIYCで出勤前に、早朝マイソールクラスで、ケンさんの指導のもと毎日のように練習していたことなども思い出しました。

クリシュナマチャリア師は、常に謙虚な姿勢でヨガを深く探求され、一方で妥協を許さず厳しくその弟子や子供達に指導されていと言われています。

ヨガは人から人に伝わることを非常に大切にしており、それをサンスクリット語で、「パランパラン」と言います。

ヨガでは、この「パランパラン」「が非常に重要であると言われています。

最近、この映画の字幕を担当された林美穂さんが、私の「ヴィンヤサヨガ総合講座」を学びに来ているのも、何か不思議な縁を感じます。

私は、ヨガの実践を通して学んだことや気付きを得たことは、自分だけのもにするのではなく、全てのヨガを学ぶ人にシェアして、伝えていくことが、ヨガの実践者の義務だとも考えています。

その為にも、今後もクリシュナマチャリア師の「ヨガを学び、探求し、実験を続ける”生徒”」という謙虚な姿勢を忘れることなく、自分が理解したことを、積極的に伝える活動に情熱を傾けたいと思います。

 

映画「聖なる呼吸」予告編


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この記事の著者

ユキオ

ユキオスダルシュナヨガ主宰

ヨガ歴20年、ヨガ指導歴13年。日本で最も有名なアシュタンガヨガスタジオIYCほか、国内著名ヨガスタジオ、スポーツジムにて指導経験を積む。取得した指導者養成資格多数。近年は、ヨガ哲学をテーマにワークショップを数多く開催する一方、ティーチャートレーニングにて後進ヨガインストラクターの育成にも力を注ぐ。

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